筋トレはなぜ必要なのか?②(安定したメンタル)

人は、仕事、家庭など様々な場所でストレスを抱えます。
現代社会は、経済的に豊かになり、科学技術も高度に発達し、より便利で快適な生活が実現していますが、「ストレス社会」ともいわれています。
日々多忙の中で、心が疲弊している人も多いのではないでしょうか。
因みに、ストレスの原因は上位からこのようになっています。
20位以降のランキングはこちら⇒ http://stressmountain.jp/sp/rank.html
誰もがストレスの原因となることを抱えやすい現代社会だからこそ、メンタルを安定させることは必須になってきます。
今回は、筋トレと「メンタル安定」の関係について紹介していきます。
筋トレを通して体と心を整えていきましょう!
筋トレがメンタルを安定させる
筋トレをすれば、自律神経が整えられるということは、フィットネスブームの今や周知のこととなっているのではないでしょうか。
ここでは、「そもそも自律神経とは何か?」「筋トレとどのように関係しているの?」という疑問を解決していきたいと思います。
自律神経とは
自律神経は一言でいうと、内臓、血管などの働きをコントロールし、体内の環境を整える神経です。
自律神経には、交感神経(起きている時の神経・緊張している時の神経)と副交感神経(寝ている時の神経・リラックスしている時の神経)があります。この2つは、1つの器官に対して互いに相反する働きをしています。
ストレスや生活習慣の乱れにより、自律神経が乱れてしまうと身体の器官に様々な不調が起こり、「自律神経失調症」という病気になってしまうこともあります。
(出典: ゆたか倶楽部 自律神経失調症とは )
自律神経を整えるためには、ストレスを感じる生活をやめ、規則正しい生活をすれば良いのですが、それを実現するのは現実問題難しいところです。
そんなストレスフルな私達を救うのが「筋トレ」です!
筋トレと自律神経の関係
筋トレを行うと、自律神経を整えることができます。
自律神経を構成する「交感神経」と「副交感神経」。
この2つはシーソーのような関係で、身体を活動的にしたり休息させたりします。
人はストレスの多い環境にいると、長時間交感神経が優位になってしまい、副交感神経が上手く働かなくなってしまいます。
自律神経を整えるとは、交感神経と副交感神経の両方をきちんと働かせるということです。
筋トレを行っている時は心拍数が上がり、交感神経が優位な状態になります。
運動後は、心と身体がリラックスして、副交感神経が優位になります。
このように筋トレを通して、交感神経と副交感神経の両方を活性化させることで、自立神経は整っていくのです。
「筋トレによって自律神経のリズムが整い、交感神経と副交感神経がともに活性化すれば、ここぞというシーンで集中力を高め、リラックスしたいときにはくつろぐことができる。そんなメリハリのついた心身の状態が得られるのです」
(東京大学大学院総合文化研究科の石井直方教授)
筋トレによって分泌されるホルモン
ここでは、筋トレ時に体内で分泌される様々なホルモンについて紹介していきます。
どのようなホルモンが分泌されるのかを知っておくことで、筋トレがより楽しくなりますね!
成長ホルモン
成長ホルモンは、脳から出た指令を受けて下垂体(かすいたい)から分泌されます。
そして、肝臓や筋肉、脂肪などのさまざまな臓器で行われている代謝を促進します。
たんぱく質を合成して筋肉をつけたり、脂質の代謝を促して体脂肪の蓄積を抑えたり、体脂肪を燃焼させる働きがあるのです。
成長ホルモンは、加齢とともに分泌量が低下していくものなので、筋トレはアンチエイジングにも効果的です!
成長ホルモンの分泌量が低下してしまうと、集中力が無くなったり、やる気がなくなったり、疲れやすくなったりします。
テストステロン
男性ホルモンを代表するホルモンと言われるテストステロンは、健康な身体を維持するために重要な役割を果たしています。
また、気分を高揚させたり、闘争心を高めたり、やる気をアップさせたりと、体のスイッチを入れる効果もあります。
テストステロンが年齢とともに低下すると、筋肉量と筋力も落ち、また肥満、糖尿病や循環器病の発症に繋がるというエビデンスもあります。
筋トレでテストステロンを分泌させて、心と身体を健康に保ちましょう。
セロトニン
考えがまとまらない、落ち込みやすい、朝起きられないという人は、セロトニンが不足しているかもしれません。
セロトニンは、三大神経伝達物質とよばれる脳内ホルモンです。
精神の安定を司り、気分を高揚させる働きから“幸福ホルモン”とも呼ばれます。
筋トレででセロトニンの分泌を促すことで、ストレスに耐え得るメンタルを保てるようになるでしょう。
エンドルフィン
いつまでも走っていられるような感覚「ランナーズハイ」、これはエンドルフィンの分泌が影響してると言われています。
エンドルフィンの分泌は、高揚感と多幸感をもたらします。
神経を高揚させるだけでなく、落ち着かせる作用ももっているので、心をリラックスさせることができます。
筋トレは睡眠の質を向上させる
セロトニンはよい睡眠をつくるメラトニンというホルモンを作る材料にもなります。
日中に筋トレを行い、セロトニンの分泌を促すことでぐっすり眠れるようになるでしょう。
また、筋トレをすることで交感神経が活性化され、リラックス時には副交感神経が活性化されます。
副交感神経が活発になると心身がとても穏やかな状態になり、質の良い睡眠をとることができます。
良い睡眠は、明日の活力のもとになります。
筋トレを通してホルモンの分泌を促し、自律神経を整えて、
メンタルが安定した楽しい生活を送りましょう!
まとめ
・筋トレは自律神経を整えることに効果的。
・筋トレは交感神経と副交感神経の両方を活性化させるきっかけになる。
・筋トレによって様々なホルモンが分泌される。
そのどれもが、健康な身体、健康な精神、加齢に負けない身体をつくるもとになる。
・筋トレは、睡眠をつくるホルモンの材料となるホルモンを分泌するので、睡眠の質が上がる。
※睡眠不足で筋トレをすると疲労が溜まり、逆に精神が不安定になることがあります。休養を先にとる必要がある場合には、無理をして筋トレを行わないように注意しましょう!
参考
EXTRY 筋トレでメンタルも鍛えよう。理論とデータにもとづいて効果を上げる
MELOS なぜ“筋トレをすると自信がつく”と言われるのか?運動時に出る「ホルモン」の種類と効果
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